Windows 11 24H2が複数のアプリでカメラを同時使用可能に

2024.8.25 Windows

Microsoft が提供する最新のWindows 11 24H2では、ユーザー待望の新機能が追加されます。これまでのWindowsでは、複数のカメラアプリが同時にウェブカメラにアクセスすることはできず、仮想カメラを作成するサードパーティ製アプリを使用する必要がありました。しかし、この状況がついに改善される見込みです。(Windows Latest)

なぜカメラの同時使用ができなかったのか

Windows 11以前のバージョン、そしてWindows 11の初期バージョンでは、複数のカメラアプリが同時にウェブカメラにアクセスすることができませんでした。この制限は、プライバシーやセキュリティの観点からではなく、主に技術的な制約に起因しています。

従来のWindowsは、現在ほど高性能なハードウェアが利用できなかったため、カメラを複数のアプリで共有することがシステム全体のパフォーマンスを低下させる恐れがありました。また、複数のアプリが同時にカメラ設定（明るさや画質など）にアクセスすることで、設定が競合する問題も発生しやすくなっていました。

これらの問題を避けるために、Microsoft はシンプルなルールを設けました。すなわち、1つのアプリがカメラを使用しているときは、他のアプリが同時にカメラを利用できないようにするというものです。

マルチアプリカメラの実現

Windows 11 24H2のプレビュー版では、新たに「マルチアプリカメラ」機能が導入されました。この機能を有効にすると、複数のビデオアプリが同時にカメラにアクセスできるようになります。具体的には、新しく追加された「詳細なカメラ設定」ボタンをクリックすると、このオプションをオンにすることが可能です。

ただし、マイクロソフトはこの機能にはいくつかの制約があると警告しています。この機能をオンにすると、カメラの明るさなどの設定は特定の設定ページからのみ調整可能になります。

その他の新機能

この「マルチアプリカメラ」機能に加えて、Windows 11 24H2ではカメラに関連する他の新機能も追加されています。その一つが、「基本的なカメラストリーミングモード」です。これは、従来の方法（Windowsトラブルシューティングツールなど）でカメラの問題に対処できない場合に使用するデバッグモードです。

まとめ

今回のアップデートにより、Windows 11のカメラ機能は大幅に向上します。過去には音声デバイスでも同様の制約がありましたが、現在ではWindowsがマイクやスピーカーを複数のアプリで同時に使用できるように改善されています。今回のカメラ機能の進化も、同様の利便性をユーザーにもたらすことが期待されています。

今後もAIの統合など、さらなる機能追加が予定されていますが、これらの機能がいつ一般ユーザー向けにリリースされるかはまだ明らかにされていません。